今や主流になりつつもある、ペアローン。共働きの夫婦が住宅ローンを組む際に、不動産会社や金融機関からおすすめの借入方法として取り上げられていますが、今回はそのメリット・デメリットをご紹介いたします。
１．ペアローンとは そのメリット
ペアローンとは、家を買う際に、夫婦がそれぞれ個別に住宅ローンを組むという方法です。夫婦２人の収入を合算してローンを組めるため、物件が多少高額でもローンを組みやすくなるというメリットがあります。
また、夫婦それぞれが個別の住宅ローンを組むので、団体信用生命保険（団信：死亡した際にローンの返済が免除される）も夫婦それぞれに適用されるため、リスク分散が可能という側面もあります。
２．デメリットについて
①収入が少なくなった時、返済の負担が重くなる
ペアローンは、月々の返済額も大きくなるため、夫婦どちらか一方の収入が減少した場合、返済の負担が重くなります。特に、妻の妊娠や子育てで収入が減少してしまうケースが多く、そうなると夫だけが返済をしなければならないことになります。
②離婚の際に問題になる
ペアローンで購入した場合、購入した住宅は夫婦での共有名義となりますので、返済途中で離婚してしまうと、大きなトラブルに発展することは珍しくありません。離婚すると、たいていは夫婦のどちらかが住居を出ていき、どちらか一方は住み続けることになります。その場合、出ていった方もローンを払い続けなければなりませんが、ローンの支払いが滞ってしまうケースも多くあります。相手方の支払いが滞れば、もう一方が相手の分まで返済をしなければならなくなります。
ペアローンはメリットもありますが、収入減少時の負担増や離婚した場合の問題などデメリットも無視できません。ペアローンは一度問題が起こってしまうと、それを解決するのは容易ではありません。ペアローンを組む際にはリスクを考慮し、起こり得る問題を解決できる場合にのみ組むことが最適です。
