1 投資家、オーナー様が抱えている問題
「老後の私的年金対策」「節税対策」「生命保険の代わり」として投資用マンションを購入した方の多くはその通りになっていません。
1-1 老後の私的年金対策として購入した場合
ローンで賃貸用マンションを購入した際、家賃収入でローンの支払をカバーできローンが完済すれば、その後の家賃収入は副収入として得られます。
しかし、ローンの支払の他に、マンションの管理組合に支払う管理費、修繕積立の支払、また固定資産税の支払などマンションを運営維持をしていく上での固定費用があります。 また、万が一入居者が退出し空室になってしまうと ローンの支払はオーナーの持出しになってしまいます。
購入時の想定したシミュレーションと実際のキャッシュフローが違うという事での相談が数多く寄せられています。
1-2 節税対策として購入した場合
マンション投資において、確定申告をする度に還付金として税金が返ってくると説明を受けられて購入をされている方も少なくないと思います。
しかし、それは長期に渡って継続するお金ではありません。 不動産は購入時に一番経費がかかります。 仲介手数料、登記費用、司法書士の報酬代、火災保険料、 ローン事務取扱手数料、印紙代など沢山かかります。 購入後の経費として計上できるものは、ローンの金利と管理費等です。家賃収入が入ってくるのに対して、ローンの支払で経費計上できるのは金利のみで元金は計上できません。
ローンの支払いで実際はキャッシュアウトしているにもかかわらず、 税務上では黒字計上する形になるので、必然的に税金還付は少なくなっていきます。 フルローンで購入の場合、税金の還付金まで収支計画に入れて投資するのであれば、リスクの高い投資計画になりますので事前に税理士等に相談し、確認しておきましょう。
1-3 生命保険の代わりとして購入した場合
マンション購入ローン借入時、団体生命保険に加入していれば、万が一お亡くなりになった場合、保険がおりて、ローンは完済されるので毎月のローンの返済は生命保険料だと思って運用して下さいと説明を受けて購入されている方も多いです。
生命保険の場合、掛け捨ての保険であっても、受取り死亡保険額が下がることはありません。 しかし、投資用のマンションの場合、建物は減価償却していく ものなので、長く持ち続けていくうち資産価値は減少して いきます。マンション投資の支払うお金が、本当に保険の代わりとして効果が高い投資であるかをよく検証し判断された方が良いと思います。
2 家賃が保証されていない
投資用マンションの販売において空室リスクの対策として 「家賃保証」を提案されるのが殆んどでしょう。 保証される家賃は相場家賃の80%前後ですが、収入が少なくなっても家賃収入をと考えて契約する人が多いようです。 20年、30年の家賃保証がつくといわれ、長期に渡って同額の家賃が保証されるかのように錯覚してしまいますが、 実際は数年毎の見直しが条件になっており、その度に保証される 家賃は安くなっていきます。
3 収益を生まない物件を持ち続けているケース
収入を生まない物件を持ち続けていると、いずれは資金繰に行き詰まってしまいます。 想像以上にコストがかかって収益が少ないといった投資マンションもあると思います。 利回りが良いと思って買っても、実際の賃貸経営は簡単では ありません。
空室があったり、予期せぬ修繕費用がかかったり計画通り進まないというのが賃貸経営の実態ではないでしょうか。
特に空室時のロスは考慮されていません。 表面利回りとは、すべてがパーフェクトにうまくいった場合を想定した架空の利回りであり、現実の収支ではありません。 普通は建物が古くなるにつけ、出費は増えていきます。 本当にこの先何十年もの投資に値する物件であるかどうかを 冷静に考えてみて下さい。 収益を生まない物件を持ち続けているといずれは資金繰りが行き詰まってしまいますので、早期に売却をするなどの対策を是非当社にご相談して下さい。