住宅ローンを組んで念願のマイホームを購入しても、その後の収入状況や家庭状況によって返済が難しくなってしまうケースも少なくはありません。今回は、住宅ローンの返済が難しくなった場合の三つの選択肢について解説いたします。

 

◇競売

競売とは、住宅ローンの返済ができなくなった際に、担保として抵当権を設定している不動産などを強制的に売却するというものです。債権者(金融機関など)から裁判所に申し立てをし、裁判所の権限で不動産を売却した後、その売却代金をローンの返済に充てる流れとなります。競売の場合、売却可能価格が市場価格の7割程度になってしまうことが多いため、競売後も経済的に困窮してしまう可能性が高いというデメリットがあります。

 

◇任意売却

任意売却とは、住宅を売却して残債を返済するというものです。競売とは異なりあくまで任意で売却するため、市場価格で売却することが可能です。自宅の引き渡し時期なども調整がしやすく、今後の生活設計が立てやすいというメリットがあります。しかし、手間や費用が掛かる点はデメリットといえるでしょう。

 

◇リースバック

リースバックとは、住宅を売却して残債の返済に充てつつ、住宅の売却後は賃料を支払ってその住宅に住み続けるというものです。住宅の所有者ではなくなりますが、賃料を支払うことで同じ家に住む続けることができるため、生活しやすく引っ越しの手間もなくなるのがメリットといえるでしょう。注意点として、周辺の賃料相場と比較して、設定された賃料が高すぎないか、慎重に検討するようにしましょう。

 

まとめ

住宅ローンの返済が困難になった場合、どうしたらよいかわからないという方も多いでしょう。しかし、先述したような手段があるため、自分の状況や希望にあわせて最適な方法を検討すると良いでしょう。

借入先の金融機関や専門家に相談し、具体的なアドバイスを受けるのも効果的です。返済が困難な状況に陥った時は放置をせず、まずは冷静に対応するようにしましょう。