銀行業界はローンを過剰に借り入れた多重債務者を減らすため貸金業界との連携を強化、自己破産といった“事故情報”に加えローン残高や返済履歴といった信用情報も共有し、融資審査に利用することになりました。

ここで貸金業界の消費者向けローンと、銀行のカードローンの特徴を見ていきましょう。

 

●消費者向けローン●

改正貸金業法で、融資を借り手の年収の3分の1までとする【総量規制】が導入。融資は減り続け、2019年3月時点で7割弱減少(2010年度比)

 

●銀行カードローン●

【総量規制】の対象から外れているため、多重債務問題の「抜け穴」とされていました。現在では、ほとんどの銀行で年収に見合った融資可能上限額が厳しくなりました。

 

信用情報の共有によって、貸金業界とは対照的に個人への融資規制が緩かった銀行業界のカードのローン審査が厳しくなると考えられます。

これは、事実上の融資抑制策と見られており、収入に比べ過度な借金があり、多重債務者になりそうな人を事前に把握することで融資を断ることが可能になります。

 

また、AI(人工知能)の活躍により、ローン審査の改善する可能性もあり、利用者が入力した個人情報から信用力を割り出して金利や融資額を決まる手法も広がってきています。今後、ローン審査の速度や正確性が向上し、個人向けカードローン事業の健全性が高まることになるでしょう。