今も尚、猛威を振るう新型コロナウイルス。そのコロナウイルスの影響で経済的な打撃を受けた住宅ローン利用者を保護する取り組みが広まってきています。

 

三井住友信託銀行と仏BNPパリバ系のカーディフ損害保険は、住宅ローン利用者が失業した場合、返済を一部免除する仕組みを導入する予定です。今まで多くの金融機関も一時的な返済猶予や減額で対応してきましたが、返済の一時免除に踏み込むのは大手金融機関で初となります。

 

 

勤め先の倒産や解雇などで住宅ローンの利用者が失業した際、三井住友信託が1回で最長3ヶ月分の返済を肩代わりする仕組みで、期間中にボーナス返済月が含まれていても免除の対象となります。三井住友信託がカーディフ損保に保険料を支払い、保険金という形で免除額を手当てしますが、ローン利用者に追加負担はありません。

 

11月以降、疾病特約付きの住宅ローンを契約した人が対象となり、三井住友信託では契約者の半数以上が疾病特約付きの住宅ローンを選んでいるとのことです。

 

雇用不安が広がるなか、住宅購入をためらう人が多くなっていますが、失業しても一部の返済額を免除する住宅ローンが増えれば、冷え込む住宅市場を下支えする効果も期待できます。また、ローン利用者が安心して借入できるひとつの手段としても大きな効果を期待できるでしょう。