現在、老朽化している物件が増え給排水管などの破損が多発し、保険金支払いが膨らんでいる為、マンションの管理組合が加入する保険料の値上げが相次いでいます。

また、昨年の大型台風による浸水でマンションの共用部に大きな被害がでたことで、支払い金額の増加に拍車をかけたようです。

 

分譲マンションの火災保険は2種類あり、専有部分は各所有者が、共用部分は管理組合が保険に加入しますが、保険料の上昇が著しいのは共用部分の保険です。

ここ数年、火災保険の値上げを繰り返されており、変化率は地域や規模によって異なりますが、都内の物件では昨年10月分だけで20%超上がったケースもあったようです。

 

保険料が増加している原因は、共用部分の保険において水ぬれ等は特約で保障されるからだとされています。特に1980年代以降に建てられたマンションの給排水管が老朽化したことによる事故が多発し保険金の支払いが増加しています。

 

 

保険料が大幅値上げになれば、管理費の上昇に繋がり所有者の家計を圧迫することになるため管理組合による早めの対策が必要です。もっとも有効なのは早めに老朽化対策を施し事故そのものを減らすことですが、一定の修繕積立金がなければその老朽化対策の工事も難しくなるでしょう。

こうした状況に備えるため、保有するマンションの老朽化や修繕積立金の額等についてもしっかりと把握しておくことも重要となってきています。